家賃補助ある高優賃、
医療法人参入で供給広がる高専賃

O-ネット理事、日本消費生活アドバイザー・コンサル
タント協会西日本支部「高齢社会を考える会」メンバー
川上 正子

老後の自立はまず住まいの選択からはじまると言っても過言ではありません。高齢者が今、住んでいる住宅の多くは、高齢化とかバリアフリーと言う言葉さえ一般的でなかった時代に住宅数を増やすことを主眼に建てられたものが少なくありません。「バリアフリーになっていれば、なんとかひとりで暮らせる。なるだけ制約されないでマイペースを続けたい」と願う高齢者に新しいステージを提供できるかもしれないのが「高齢者向け優良賃貸住宅」(高優賃)や「高齢者専用賃貸住宅」(高専賃)です。

高優賃は、バリアフリー化と緊急通報装置の設置が義務付けられている賃貸住宅で入居者の収入により家賃補助を受けることができます。1戸あたりの広さは原則25平方メートル以上で、台所・トイレ・収納設備・洗面設備および浴室を備えていることになっています。ただし、トイレと洗面所以外は共同で利用できる広さがあれば各室になくてもよくその場合は1戸あたりの広さは18・以上となっています。月額利用料は7〜13万円程度です。国土交通省が高優賃やケア付き住宅を、毎年1万戸整備する方針と報道されていましたが、まだこれからと言うところでしょう。

高専賃は、最も注目されている新しい住宅です。民間事業者が都道府県に登録し、施設・サービスなどの情報を提供しているものを指します。特定施設に適合させる場合は高優賃と同等の設備と食事・介護・洗濯・掃除など家事、健康管理のいずれかを提供していること、となっています。ただし、有料老人ホームとしての届けが不要なため、事業者が柔軟なサービスでき、利用者の選択範囲が広がった反面、設備やサービスの実情も千差万別で、初期費用や利用料の巾も拡大しています。大阪では、実際は適合していても、総量規制のため指定されていないのが現状ですが、年度が新しくなると変化があるかもしれません。また、医療法人の参入が始まっていますので供給は広がっていますが、課題もたくさんあると理解した上の選択が必要です。

(2009年1月)