いくつかの施設の介護現場を見て、
介護力の違いも分かるように。

木下直美さん菅谷千枝子さん(オンブズマン10期生)

2009年11月からオンブズマンとして活動しています。カウンセリングに興味があり勉強してきましたが、それを活かせる活動ではないかと考え、トライしました。

とはいえ、これまでずっと仕事は美容関係で介護分野の知識はなかったため、最初はついていくのに大変でした。「要介護度」と言われてもピンとこなかったり、認知症の方の言動に戸惑ったり…。オンブズマン活動はパートナーと2人で利用者の聴き取りや介護現場の観察にあたりますが、パートナーには随分助けてもらいました。でも施設訪問を重ねるうちに活動にも慣れ出しました。また担当施設がかわると前の施設との違いも分かるようになる。ひと口に「施設」と言っても、生活環境や介護内容には違いがあることも見え出しました。

施設で暮らす多くの高齢者と接して私が思うのは「最期まで主体性をもって生きたい」ということ。できないことも多くなるだろうけれど「自分が培ってきたことで何かお役に立てたら」と思います。同時に「お世話され上手」になることも大切だと考えます。できないことは素直に介助者に委ねる――。要介護になったときの自分の生き方・暮らし方をイメージできるようになったのもオンブズマン活動の余得かなと感じています。

「明日の自分」を見る――。
他では得られない貴重な体験です。

垣沼和夫さん垣沼和夫さん(オンブズマン6期生)

企業を定年退職し、ひょんなことからホームヘルパー2級研修を受講。現役時代は全く知らなかった介護の世界に触れ、市民オンブズマン活動にも興味が広がりました。

私のオンブズマン活動は2005年11月からスタート。毎年2つの施設を担当してきました。これまでに計5施設(1施設は2年間担当)で活動、6人の個性豊かな女性パートナーの皆さんとも知り合うことができました(笑)。

担当してきた施設はすべて特別養護老人ホームですが月2回訪問し、介護現場の実際を自分の目で見たり施設長や中堅職員の方々と話をしたりする中で、介護業界の変化や担当施設の取り組みや方向性を肌で感じることが多々あります。また、利用者の方々と接する中で「明日の自分」を見ることもできる。他の活動では得られない貴重な体験です。

活動していると、先輩オンブズマンたちが施設との間で積み重ねてきた信頼と信用の大きさを感じることが少なくありません。野球に例えるなら、活動の土台を作ってきた5期生まではいわば先発ピッチャー。6期生である私は中継ぎですが、安定した投球で、後に続く人たちにしっかり渡していきたいと思っています。