第18回(2017年度)定時総会を開催

定足数を確認し、総会が適正に成立していることを報告する近森栄子理事

O-ネットでは6月10日(土)、第18回(2017年度)定時総会を大阪市中央区のドーンセンターで開きました。参加者は43名(運営会員は25名のうち出席20名、委任状提出4名、欠席1名)。第1号議案(16年度事業報告)、第2号議案(16年度決算報告)、第3号議案(役員選任)、第4号議案(定款変更)が承認されるとともに、17年度事業計画および事業予算の報告が行われました。

山田裕子理事の司会で始まった今年度の総会。挨拶で三木秀夫代表は次のように語りました。「設立から18年経ちO-ネットは大きく成長した。当事者の話に耳を傾けるオンブズマン活動で介護サービスの質向上の一端を担い、大阪の介護に貢献してきた。最近、権力者におもねるという意味で“忖度”という言葉をよく耳にするが、忖度とは元来、本人の気持ちを推し量るという意味であり、成年後見でも使われる。オンブズマンも高齢者や認知症など立場の弱い人の気持ちを忖度することが求められる。一方で、時代の変化に合わせて変えていかねばならないものもある。変えていくもの、守るべきものを考えながら進んでいきたい」

続いて小林弘法理事が議長に選ばれ、議事録署名人選任・定数確認を経て議事に入りました。

第1号議案は堀川世津子事務局長が報告。「2016年度は通常事業の催し回数を増加し積極的に事業を展開した。オンブズマンのサポート事業、特養の本の商業出版、クラウドファンディングなど新たな取り組みも行ったが、全般に経費がかさみ、収支面では赤字となった」と総括しました。

第2号議案は水上義博副代表理事が報告。「事業収入は当初計画1016万円を10万円下回る一方、事業経費が当初計画619万円より27万円上回ったことなどもあり、結果的に57万円の赤字決算となった」と説明しました。続いて荒木康弘監事が監査の結果を報告。その後、1号議案・2号議案は全員異議なく承認されました。

その後第3号議案に入り、役員候補を佐P美惠子理事が提案。異議なく承認されました。承認後、新理事を代表して藤本委扶子理事から、また理事を退任する川上正子副代表から挨拶がありました。

第4号議案では、定款の活動の種類およびNPO法改正に伴う公告の変更が提案され、承認されました。

続く17年度事業計画では、「昨年11月より開始したサポート事業を軌道にのせる、また中長期的観点からO-ネットのあり方について理事を中心に協議する」と堀川事務局長が説明。事業予算は収入1128万円、支出1279万円であることが水上副代表理事から報告されました。

議長が意見・質問を求めましたが質疑はなく、拍手をもって閉会となりました。

代 表 理 事 三木 秀夫 弁護士、三木秀夫法律事務所所長、大阪NPOセンター副代表理事
副代表理事 水上 義博 前近畿労働金庫理事長、社会保険労務士
山田 裕子 大阪NPOセンター副代表理事
理   事 青木 富子 ニッポン・アクティブ・ライフクラブ常務理事
佐P美惠子 桃山学院大学・関西学院大学非常勤講師
近森 栄子 小林聖心女子学院中・高等学校教諭、看護師
藤谷 忠昭 相愛大学人文学部教授
小林 弘法 行政書士
篠ア 敦子 元・消費生活アドバイザー
緒方しのぶ 前・大阪介護福祉士会会長、認知症ケア専門士、オンブズマン16期生
藤本委扶子 介護支援専門員、認知症ケア専門士、オンブズマン7期生
堀川世津子 ライター、O-ネット事務局長
監   事 荒木 康弘 荒木綜合会計事務所税理士、公認会計士
那須 良太 那須法律事務所弁護士

活動施設懇談会

12施設が集まり意見交換

5月16日、活動施設と機構関係者との懇談会が開催されました。施設からは施設長・オンブズマン担当者など12名が、機構からは理事・サポーター・事務局員の8名が出席しました。

会議ではまず機構からO-ネットの最近の取り組みについて説明。17期オンブズマン活動やサポート事業の他、セミナーや職員研修などの催しも紹介しました。

施設からの感想で多かったのが、オンブズマンが職員の良い面も観察し伝えているので職員の励みになったり安心につながったりしていること。その他、「“AさんのADLが落ちてきたように思う”といったオンブズマンの気づきを受け、改めて声掛けの必要性を意識するようになった」「利用者とよく対話してもらえ、活動の継続性の意義を感じている。利用者の生活の質向上をオンブズマンとともに考え、相談できる関係にしていきたい」といった感想も寄せられました。

車椅子の点検整備に継続して取り組む方法を尋ねる声もありました。参加施設から「今月は車椅子、来月はエアコンなどと掃除月間を設けて意識化させている」「アームサポートのネジが外れて事故が起こったことがある。これを教訓にそれ以来、理学療法士が中心に車椅子を管理。日常生活用具点検表を作成し担当職員がチェックする他、※介護予防ポイント事業の参加者に車椅子の清掃を依頼している」「安全対策委員会で作業療法士が毎月点検を行っている」などの方法が紹介されました。

「利用者の主体性の尊重と安全性の確保とのバランスをどう考えるか」といった難しい問題にも話が及びました。

「行政監査で冷蔵庫や包丁の保管場所に鍵をかけるよう指導されるが、これまでの暮らしに近い生活の場を考えると違和感がある。民意を代表してO-ネットから社会へ問題提起してほしい」とライフサポート協会なごみの門馬悠樹副施設長。

最後に弁護士でもある三木代表が「施設の皆さんの話を聴いて次の2点を再確認できた。一つは、オンブズマンの橋渡しが施設で働く人々の励みにつながっていること。もう一つは、オンブズマンが施設の背中を押すことの大切さ。オンブズマンも遠慮せずに気づきを伝えることが大事と実感した。なお、施設における主体性と安全性は重要な課題だ。安全管理は確かに大事な要素だが、主体性の確保は上位概念である。この点を法曹界においても機会あるごとに伝え、一面的な判断にならないよう努めたい」と結びました。

懇談会参加施設…あすか八尾(田渕典代・ケアマネジャー)、光明荘(冨士真紀子・介護科長)、ジュネス(中川健二・施設長代理)、せっつ桜苑(目片真都・主任)、大仙もずの音(山本憲・生活相談員)、高山ちどり(大北淳・施設長)、宝塚ちどり(森加代子・相談員)、つるぎ荘(松永こずえ・主任介護士)、中山ちどり(野々村祐一・総務課長)、なごみ(門馬悠樹・副施設長)、博愛の園(石本栄博・介護主任)、福寿荘(高宮勉・介護課長)
介護予防ポイント事業…大阪市在住の65歳以上の人が登録施設などで、話し相手・行事の補助・清掃などの介護支援活動を行うとポイントが貯まり、貯まったポイントを換金することができる事業。