51か所でオンブズマン活動を開始(15期)

11月1日から、第15期オンブズマン活動がスタートしました。大阪を中心に、兵庫県・京都府など51か所の施設・事業所で活動します。

今期の活動施設・事業所は特養44か所、グループホーム4か所、ケアハウス・有料老人ホーム・小規模多機能型居宅介護事業所各1か所の計51か所。10年以上の継続施設は27か所に上っています。

新しい活動施設は6か所。

ロングステージKOBE岡本(神戸市)は従来型の特養。萩の台ちどり(生駒市)は全室個室ユニット型特養で9月から活動を開始しています。ゆめ長居公園(大阪市東住吉区)はグループホームで、10月まで活動していた特養ゆめあまみの姉妹施設です。地域密着型特養シルバートピア西宮(西宮市)は西宮市介護相談員派遣事業対象施設で、来年3月まで活動します。

昨年同様、「連合・愛のカンパ」の助成を受け、2つの施設でも活動します。O-ネットのオンブズマン活動を知ってもらうことを目的に1年間のトライアルとして活動するもので、契約料やオンブズマン交通費は助成金を充当します。大阪市老人福祉施設連盟の協力を得て活動施設を公募。ジュネス(大阪市東淀川区)とこうのとり(同平野区)に決まりました。ジュネスは1995年開設の従来型特養。こうのとりは13年開設の全室個室ユニット型特養です。

一方、活動するオンブズマンは1期生〜15期生までの総勢84名。うち15期生が25名と全体の3割を占めています。

新メンバーを迎え、気持ちも新たに活動の一歩を踏み出しました。

第15期活動施設一覧

特養
愛港園 あかつき あけぼの苑
あしや聖徳園 あすか八尾 天の川明星
イースタンビラ 大畑山苑 加寿苑
喜志菊水苑 光明荘 こうのとり☆
コムシェいばらき しあわせの郷 信貴の里
四天王寺きたやま苑 四天王寺たまつくり苑 四天王寺悲田院
寿光園 ジュネス☆ シルバートピア西宮☆★
成法苑 せっつ桜苑 第二長生園永祥庵
高槻けやきの郷 宝塚ちどり 高山ちどり
つどうホール つるぎ荘 中山ちどり
なごみ にしのみや聖徳園 寝屋川十字の園
年輪 萩の台ちどり 博愛の園
ひらかた聖徳園 ピュア 藤井寺特別養護老人ホーム
まちかどホームすずらん 明星 遊づる
ロングステージKOBE岡本 YMCAサンホーム  
ケアハウス
中山ちどり    
介護付き有料老人ホーム
ライフ・イン京都    
グループホーム
宝塚ちどり つどうホール 中山ちどり
ゆめ長居公園    
小規模多機能型居宅介護事業所
コスモス男山    

は新規施設 は介護相談員派遣事業対象施設


四天王寺たまつくり苑と連携

外出ボランティアを養成

10月17日(金)・19日(日)の2日間、O-ネットでは『外出支援ボランティア養成講座』を実施しました。平成26年度大阪市ボランティア活動振興基金の助成を受け、四天王寺たまつくり苑との協働事業として開催。企画や進行をO-ネットが担当、会場貸出・講義や車椅子操作の指導をたまつくり苑が担いました。

これまでO-ネットの発行物『事例分析』などでも報告してきたように、特養利用者の外出はあまり進んでいません。背景には、@重度の要介護度の人が多く、気軽に外出できる状況ではないこと、A人手が少ないため外出介助を行う職員を確保するのがなかなか難しいこと、などが挙げられます。

オンブズマン活動における01年から10年までの活動施設の変化をみても、外出の改善率は29%と「介護・介護体制」「食事」「入浴」など11項目の中で「リハビリ」に次いで低い結果となっています。

こうしたなか、外出を少しでも進めるには、特養利用者の特性を把握した外出ボランティアの養成が必要だと考えて実施したのが今回の試みです。

利用者の大半が「要介護3以上」「車椅子を使用」「認知症などさまざまな病気を抱えている」ということを踏まえ、講義では「特養の生活と介護」「認知症とは何か」「コミュニケーションの方法と留意点」について学習。車椅子介助の実習では、近くの公園や商店街に出かけ、利用者・介助者役になりながら操作法を学びました。

「学んだことを親の介護や地域で活かしたい」という人などを含め、参加者は両日併せて18名。講座修了後登録すれば、たまつくり苑で外出支援ボランティアとして活動できるため、登録者も8名ありました。

利用者にとって季節の移ろいや社会とのつながりを肌で感じる機会となる外出。O-ネットでは今後も助成事業などを活用し、活動施設と連携して外出ボランティアを増やしていければと考えています。


自分にとってオンブズマン活動とは?

14期活動オンブズマンにアンケート

新しい期がスタートしたオンブズマン活動。O-ネットでは毎年8月に、次期の活動継続についてオンブズマンに意向確認を行っています。14期はその確認とともに「自分にとってオンブズマン活動は?」と題し、活動をどのように感じているか、どんな良さ・難しさがあるのかについても尋ねました。その集計結果をお知らせします。

回答者は69名(回答率97%)、15項目を設け、複数回答可の選択式としました。「活動の良さ」については10項目、「活動の難しさ」は5項目を設定。各項目の回答数と、回答者の内訳(活動経験年数「5年以上」36名、「5年未満」33名)について調べました。

「活動の良さ」で回答数が多かったのが、「老いや生き方を考える機会になっている」(57名)や「高齢者介護の動きを知る機会になっている」(52名)。

活動が間接的に自分の人生観や社会認識を深めることにつながっているのが分かります。回答者に経験年数による違いはありませんでした。

「難しさ」の回答で目立ったのが「一筋縄ではいかず、奥深さを感じる」(30名)。この項目も経験年数による違いはみられませんでした。

一方、「難しさ」の他の4項目では活動経験による差があらわれました。「判断基準が分からず戸惑いが多い」「苦労する割に手ごたえがない」が、どちらも「5年以上」は0名なのに対し、「5年未満」は3名が回答。「5年未満」の人が項目を選択する傾向が目立ちました。

なお、いずれの項目についても、活動を継続する人としない人とで回答に大きな差はみられませんでした。

オンブズマン活動は利用者であれ施設関係者であれ、「相手」にどのように向き合うか、判断力やコミュニケーション力が問われる活動です。施設や利用者についての知識・情報を自分なりに蓄積していくことも必要で、それだけに「経験を重ねてこそ面白さが分かる活動」とも言えます。「5年以上」の人の中には、「対人援助とは何かを考えながら実践できる素晴らしい場である」とのコメントもありました。一筋縄ではいかないけれど、そこに活動の魅力があるのではないでしょうか。

(2014年11月)