第17回(2016年度)定時総会を開催

退任する岡本祐三代表に花束を贈呈

O-ネットでは6月26日(日)、第17回(2016年度)定時総会を大阪市中央区のドーンセンターで開きました。参加者は47名(運営会員は、出席21名、委任状提出4名、欠席1名)。第1号議案(15年度事業報告)、第2号議案(15年度決算報告)、第3号議案(理事・監事の辞任・就任)が承認されるとともに、16年度事業計画および事業予算の報告が行われました。また総会終了後開かれた理事会で、今総会をもって退任した岡本祐三代表に代わり、三木秀夫新理事が理事の互選により代表に選ばれました。

山田裕子理事の司会で始まった今年度の総会。岡本代表は「要支援状態となり、老いるとは厳しいものだということを痛感している。マイ・ライフを失う、あるいは日常生活における自分なりの“こだわり”をあきらめざるを得ない…というのは酷なものだ。日々の生活における微妙な“こだわり”の蓄積こそが日常性であり、マイ・ライフであるからだ。そうした観点で介護施設での生活を考えた場合、これまで積み重ねてきた“自分の日常性”を維持するには施設に何があればよいのか…。今後はこのことに焦点を当て入居者に学ぶという姿勢で、各人のこだわりの本質とは何かを探り、聴き取りを重ねていってほしい」と挨拶しました。

議事を進める小林弘法議長

続いて小林弘法理事が議長に選ばれ、議事録署名人選任・定数確認を経て、議事に入りました。第1号議案は堀川世津子事務局長が報告。「2015年度は通常事業を円滑に進めたが、事業によって好不調が分かれた。職員研修は好調で、看取り・虐待防止の両研修は定員を大幅に上回る申込があった。半面、16期オンブズマン活動はオンブズマンが足りず、受け入れ継続の意向があったにもかかわらず9施設で活動休止を依頼する遺憾な事態となった」と総括しました。また「川崎の有料老人ホームでの虐待・殺人事件を受け、O-ネットにコメントを求めるマスコミからの取材が相次いだ。オンブズマン活動の意義、市民が“施設を見る目”を養うことの大切さを改めて伝える機会となった」と述べました。

第2号議案は水上義博副代表理事が報告。「事業収入は当初計画951万円を41万円下回ったが、事業経費も当初計画539万円に対し77万円節減できたため、結果的に41万円を超える黒字決算となった」と説明しました。引き続き荒木康弘監事が監査の結果を報告。その後、1号議案・2号議案は全員異議なく承認されました。

続いて第3号議案に入り、病気療養中の岡本代表が本日をもって理事を退任することを堀川事務局長が伝えるとともに、これに伴う三木秀夫さんの監事辞任・理事就任、那須良太さんの監事就任が提案され、拍手により承認されました。岡本代表は今後、顧問として機構の相談に対応します。また、新任の理事・監事の在任期間は任期途中であることから6月26日〜17年6月30日までとなります。

続く16年度事業計画では、「@養成講座を2回実施しオンブズマンの確保に努める、A好調の介護職員研修をこれまでの年2回から4回に増やし施設ニーズに応える、Bクリエイツかもがわから出版した『介護オンブズマンがまとめたこれ1冊でわかる特別養護老人ホーム』などの図書販売に力を入れる」と堀川事務局長が説明。事業予算は収入1295万円、支出1396万円であることが水上副代表理事から報告されました。

議長が意見・質問を求めましたが質疑はなく、議事を終了。最後に、機構の創設・発展に尽力してきた岡本代表に感謝の意を込めて花束を贈呈し、拍手をもって閉会となりました。

代表理事就任にあたって

三木 秀夫

このたび、岡本祐三前代表理事の後任として代表理事に就任いたしました。本来、岡本先生には、もっと長く代表理事を続けて頂きたいところではありましたが、ご体調の問題で退任を希望されたこともあり、この私が後任をお引き受けすることになりました。医師として長年にわたり介護問題に携わってこられ、オンブズマン活動にも造詣の深い岡本先生の後任としては力不足であることは否めませんが、ご指名を受けお引き受けした以上は、精一杯させていただこうと思います。なにとぞ、皆様方のご協力をお願いいたします。

思い返せば、私がO-ネットと関わるようになったのは、設立当初からでした。弁護士業務をする傍ら、当時の私が強い関心を持っていたのは、社会の中で大きな波になりつつあった市民公益活動に対して、それを支える制度的な基盤が脆弱すぎることでした。これを何とか変革し、法人制度や税制優遇その他の支援制度を充実させ、市民の公益活動が、行政や営利企業だけでは解決し得ない多くの課題に取り組むことで、住みよい社会になると信じていました。その背景の中で、介護保険制度に伴い生まれた高齢者福祉に対する市民参加意識の熱気に誘われ、設立準備や設立後の運営に関与するようになっていました。監事として関わるほか、講師としても福祉における消費者問題の視点を語らせていただいたこともありました。

O-ネットの活動は、多くのボランティアオンブズマンの熱心な活動に支えられ、施設介護の質を大きく向上させてきたことは言うまでもありません。これこそまさに「市民のチカラ」以外の何ものでもありません。継続はチカラであり、市民のチカラが強いことを実証してきたと思います。

何かと課題も多くありますが、新たな視点での変革も組み入れながら、社会的に有意義な事業を展開していけるよう、さらなるご協力をお願いして、就任のご挨拶とさせていただきます。なにとぞよろしくお願いいたします。


第17期オンブズマン養成講座――63名が受講

「認知症高齢者とのコミュニケーション」の
緒方しのぶ講師と 受講生の皆さん

4月に開講した第17期オンブズマン養成講座。オンブズマン不足を解消するため、今年度は4月〜5月(木曜コース)、6月〜7月(火曜コース)と、同じカリキュラムで2回講座を実施。曜日や時期を変えることで受講機会の拡充を図りました。

4月初めに読売・朝日の両新聞に記事として大きく掲載されたため申込みも好調で、木曜コースは33名、火曜コースは30名が受講。木曜コースはすでに受講者への認証通知も終えています。火曜コースも7月末の演習で全カリキュラムが終了します。

2回の講座実施により、体験実習にあたっては、活動施設やオンブズマンの皆さんに重ねてご協力いただきました。厚くお礼申し上げます。

(2016年7月)