高齢期をどう生きるか
〜高齢者施設・住宅での暮らしと介護〜

櫛田キヌヱさんの講義「さまざまな高齢者施設・住宅の暮らしと費用」(2日目)に耳を傾ける皆さん。

O-ネットでは、12月1日・7日・15日の3日間、府民向け連続講座『高齢期をどう生きるか〜高齢者施設・住宅での暮らしと介護〜』を、大阪市中央区のドーンセンターで開きました。この講座は大阪府福祉基金地域振興助成金を受けて開催したもの。毎回80名前後が参加。3日間の受講者は延べ232人に上りました。

介護保険制度開始以降、さまざまな高齢者施設・住宅が誕生し、入居の選択肢が広がっています。しかしその種類や暮らしの内容について、また自分自身が高齢期をどう生きるかについて、人々の間で十分に周知・認識されているとは必ずしも言えない状況です。そこで、理解・認識を進める一助となるよう開催したのがこの連続講座です。

1日目は総論と位置づけ、劇や講義を通して「介護を受けながら施設で暮らす」とはどういうことか、利用者の主体性と居住空間との関係性、真の意味での「自立支援とは何か」といったことについて考える機会としました。2日目はさまざまな高齢者施設・住宅の特徴やおおよその費用について解説。また、特養と有料老人ホームをピックアップし、それぞれの施設生活の共通点・相違点について学びました。3日目は特養に焦点を当て、従来型と個室ユニット型の概要と費用、暮らし方などについて、ハード・ソフトの両面から共通点と相違点を探りました。

受講者の大きな反響を呼んだのが、オープニングの劇団O-ネットによる劇。リアルな利用者の様子、施設生活の一端が端的に表現されており、「素人劇団とは思えないほど」と拍手喝采を浴びました。

講義についての感想では、「自分が抱いていた施設のイメージと違うことを痛感した。施設そのものをあまり理解していなかったが改めて考え直す必要がある」「“至れり尽くせりの介護”が必ずしもよい介護ではない、利用者の主体性を奪い去っているとの講師の指摘にハッとした」といった声が寄せられました。

また、「市民組織による公平中立の立場からの情報なので安心できる」「現状の施設・住宅の全体像を把握・理解することができたので、これからさまざまな施設の説明会に行っても惑わされずに臨んでいける」といった声も。オンブズマン活動を通して培ってきたネットワークや実績を基に、こうした講座を通して人々に知識・情報を還元する――。O-ネットの役割はますます広がっていきそうです。